第2話|「気にしすぎですよ」と言われ続けた3年間|おりものの違和感をひとりで抱えていた話

※この記事は、私自身の体験談です。
症状や検査結果、治療の経過には個人差があります。
気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。

結婚する前から、
私はずっと体の違和感を抱えていました。

おりものの色がいつもと違う。
においが気になる。
薬を使うと一度は良くなるのに、また繰り返す。

婦人科には何度も行きました。

でも言われるのは、

細菌性膣炎。
異常なし。
気にしすぎかもしれない。
個性の範囲かもしれない。

検査で大きな異常がないことは、
本当なら安心できることのはずでした。

それでも私は、
心から安心することができませんでした。

これは、結婚前から約3年間、
おりものの違和感をひとりで抱えていた頃の話です。


おりものの違和感に気づいた頃

彼と付き合い始めて、
半年ほど経った頃。

私は、おりものの違和感に気づくようになりました。

色が黄色っぽい。
日によっては、黄緑っぽく見えることもある。
においも気になる。

最初は、

「たまたまかな」

と思っていました。

疲れているのかもしれない。
体調のせいかもしれない。
そのうち戻るかもしれない。

でも、気になる状態が続いて、
私は婦人科を受診しました。

そこで言われたのは、

「細菌性膣炎ですね」

という診断でした。

先生からは、
ストレスや体調の変化でも起こることがあると説明されました。

その時は、
薬を使えば治るものだと思っていました。

だから最初は、
そこまで深刻には考えていませんでした。


薬を使っても、また繰り返した

処方された薬を使うと、
一度は良くなったように感じました。

ああ、よかった。
これで治るんだ。

そう思いました。

でも、しばらくすると、
また違和感が戻ってきました。

良くなったと思ったら、また気になる。
薬を使って、少し落ち着く。
でもまた繰り返す。

そのたびに私は、

またか。

と思っていました。

最初は、
よくあることなのかもしれないと思っていました。

でも何度も繰り返すうちに、
少しずつ不安が大きくなっていきました。

本当に細菌性膣炎だけなのかな。
ほかに原因があるんじゃないかな。
このまま治らなかったらどうしよう。

そう思うようになりました。


検査は陰性。でも違和感は残っていた

症状が気になるたびに、
私は婦人科へ行きました。

気づけば、
いくつかのクリニックを受診していました。

一般細菌検査。
クラミジア。
カンジダ。
淋菌。
トリコモナス。

その時に受けられる検査は、
できる範囲で受けていました。

でも、多くの検査では
大きな異常は見つかりませんでした。

本来なら、
陰性という結果は安心できるものだと思います。

でも私は、
安心しきれませんでした。

なぜなら、
自分の中では確かに違和感があったからです。

検査では異常なし。
でも、自分ではおかしいと感じている。

そのズレが、
すごく苦しかったです。


「気にしすぎかもしれませんね」と言われた

何度も受診する中で、
先生にこう言われたことがありました。

「少し気にしすぎな部分もあるかもしれませんね」

その言葉を聞いた時、
正直かなりショックでした。

責められたわけではないと思います。

先生も、
大きな異常がないからこそ
そう言ったのかもしれません。

でも当時の私には、
自分の感じている違和感まで
否定されたように感じてしまいました。

私が気にしすぎなのかな。
こういう体質なのかな。
みんなこのくらい我慢しているのかな。

そう思うようになりました。

でも心のどこかでは、
ずっと引っかかっていました。

本当にこれだけなんだろうか。
この違和感は、
気にしすぎで片づけていいものなんだろうか。

その不安だけは、
消えませんでした。


彼にも検査を受けてほしかった

付き合っている頃から、
私は何度か彼に検査の話をしていました。

たぶん、
3年間で5回くらい。

「一回だけ検査受けてみてほしい」

そう伝えたことがありました。

ただ検査を受けてほしかっただけではありません。

私の中には、
性感染症だったらどうしようという不安もありました。

そして、
この違和感が将来の妊娠に影響したらどうしよう、
という怖さもありました。

もし何かの感染症だったら。
もしそれが不妊につながったら。
あとから後悔することになったら。

そう思うと、怖かったです。

だから、その不安も
何度か彼に伝えたことがありました。

でも彼は、

「今度行くね」

「俺は症状ないし、多分大丈夫じゃない?」

そんな感じでした。

行くとは言ってくれる。
でも、実際には行かない。

その繰り返しでした。


強く言えないまま、時間だけが過ぎた

本当は、不安でした。

でも、何度も言うと
しつこいと思われるかもしれない。

責めているみたいになるかもしれない。

空気が悪くなるかもしれない。

そう考えると、
言葉が止まりました。

彼に検査を受けてほしい。
でも、彼のせいだと決めつけたいわけじゃない。

自分の体質なのかもしれない。
本当に気にしすぎなのかもしれない。
細菌性膣炎を繰り返しているだけなのかもしれない。

そう思う気持ちもありました。

だから私は、
検査を受けてほしい気持ちと、
強く言えない気持ちの間で
ずっと揺れていました。

どうして、
口では行くと言うのに行ってくれないんだろう。

どうして、
私が不安だと伝えても動いてくれないんだろう。

もし本当に何かあったら、
どうするんだろう。

そんな気持ちを、
何度も飲み込みました。


気づけば、3年が経っていた

婦人科に行く。
細菌性膣炎と言われる。
薬を使う。
一度良くなる。
でも、また繰り返す。

検査では陰性。
時には異常なし。
そして、気にしすぎかもしれないと言われる。

その繰り返しでした。

気づけば、
3年ほど経っていました。

だんだん私は、
自分でも何が正しいのか分からなくなっていました。

本当に異常があるのか。
それとも、私が気にしすぎなのか。

でも、やっぱり違和感はある。

その不安を、
誰にもちゃんと分かってもらえない気がしていました。


結婚してすぐ、違和感が強くなった

そして、結婚してすぐ。

避妊をやめてから、
おりものの状態が前より強く変わったように感じました。

色の変化。
におい。
今までとは違う感じ。

その時、私は一気に怖くなりました。

もしかして、
性感染症なのかもしれない。

今までの違和感には、
別の原因があったのかもしれない。

もし妊娠しにくさにつながっていたらどうしよう。

頭の中で、
悪い想像ばかりが広がっていきました。

それと同時に、
怒りに近い気持ちもありました。

今まで何度か不安を伝えていたのに。
不妊につながるかもしれない怖さも話したことがあったのに。
それでも結局、検査には行ってくれなかった。

でも、
あの時の私は、
彼を責めたいだけだったわけではありません。

3年間の不安が、
一気にあふれてしまったのだと思います。


本当に伝えたかったこと

本当に伝えたかったのは、

検査に行ってほしい。

ちゃんと向き合ってほしい。

不安を分かってほしい。

将来のことを、
一緒に考えてほしい。

そういう気持ちでした。

でも、その全部が混ざって、
自分でもどう言葉にしたらいいのか分かりませんでした。

私、ずっと不安だった。

ひとりで抱えるのが怖かった。

これからのことを、
ちゃんと一緒に考えてほしかった。

本当は、
そう伝えたかったのだと思います。

でも私はずっと、
その気持ちを飲み込んできました。

強く言えば、
責めているみたいになる。

言わなければ、
伝わらない。

でも、
どう言えばいいのか分からない。

その間で、
ずっと苦しかったです。


初めて、ちゃんと伝えようと思った

結婚して避妊をやめて、
おりものの違和感が強くなった時。

もう、自分の中だけでは
抱えきれませんでした。

今度こそ、伝えないと。

そう思いました。

ちゃんと検査に行ってほしい。
二人で検査に行こう。
不安だから連絡した。

この時の私はまだ、
この一言が、
私たち夫婦の妊活の始まりにつながっていくなんて
思っていませんでした。

でも今振り返ると、
あの日はきっと、
私が初めて、自分の不安をちゃんと言葉にしようとした日だったのだと思います。


今振り返って思うこと

この頃の私は、
ずっとひとりで不安を抱えていました。

病院に行っても、
検査で異常がないと言われても、
自分の中の違和感は消えませんでした。

でも、
うまく説明できない不安ほど、
誰かに伝えるのが難しいのだと思います。

気にしすぎかもしれない。
責めていると思われるかもしれない。
でも、本当は怖い。

その気持ちを、
ずっと抱えていました。

今なら、
もう少し早く夫に伝えてもよかったのかもしれないと思います。

でも当時の私は、
それができませんでした。

それくらい、
自分の体の違和感を言葉にすることも、
相手に検査の話をすることも、
簡単ではありませんでした。


次のお話

次のお話では、
結婚後におりものの違和感が強くなり、
仕事中に夫へLINEを送った日のことを書いています。

何度か「検査を受けてほしい」と伝えていたけれど、
本当に伝えたかったのは、

私、こんなに不安なんだよ。

という気持ちでした。

▶ 第3話|今度こそ、伝えないと。


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