※この記事は、私たち夫婦の体験談です。
検査結果や治療方針には個人差があります。
不安がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。
夫が検査を受けてから、
結果が出るまでの1週間。
私はずっと落ち着きませんでした。
「何もなかったら安心やね」
そう夫とは話していました。
でも心のどこかでは、
ずっと不安でした。
もし性感染症だったらどうしよう。
私にも関係していたらどうしよう。
今までのおりものの違和感は、それが原因だったのかな。
そんなことばかり考えていました。
この時の私はまだ、
検査で分かるかもしれないことが、
性感染症だけではないなんて思っていませんでした。
結果を待つ1週間
夫が受けたのは、
男性ブライダルチェックでした。
もともとのきっかけは、
私のおりものの違和感と、
性感染症への不安でした。
だから私の中では、
検査結果を見る時も、
一番気になっていたのは性感染症のことでした。
陽性だったらどうしよう。
陰性だったら、少し安心できるのかな。
もし陽性なら、今までの違和感の原因が分かるのかな。
そんなことを考えていました。
夫も、検査を受けてから
少し変わったように見えました。
それまでは、
「症状ないし大丈夫やろ」
という感じだったのに、
検査を受けたあとは、
「もし何かあったらどうしよう」
と口にすることがありました。
その姿を見て、
やっと不安が少し伝わったのかもしれないと思いました。
でも同時に、
結果を見るのがどんどん怖くなっていきました。
「帰ったら、話がある」
結果公開の日。
私は仕事中でした。
いつも通り仕事をしていた時、
夫からLINEが届きました。
そこに書かれていたのは、
帰ったら話がある
その一文だけでした。
その瞬間、
心臓がぎゅっとなりました。
あ、陽性だったんだ。
そう思いました。
仕事中なのに、
そのLINEが頭から離れませんでした。
私にも感染しているのかな。
やっぱり今までの違和感は、それが原因だったのかな。
これからどうなるんだろう。
頭の中で、いろんなことを考えていました。
早く帰りたいのに、
その日の仕事はいつもよりずっと長く感じました。
性感染症ではなかった
家に帰ってすぐ、
私は夫に聞きました。
「陽性だったの?」
すると夫は、こう言いました。
性感染症は大丈夫だった。
その瞬間、
まず最初に出てきた感情は安心でした。
本当に、ほっとしました。
ずっと不安だったことが、
ひとつ違ったと分かったからです。
でも、夫の表情は暗いままでした。
いつもより静かで、
すごく言いづらそうでした。
安心したはずなのに、
その表情を見て、また胸がざわざわしました。
そして夫は言いました。
でも、精液検査が良くなかった。
検査結果に書かれていた言葉
夫はスマホで検査結果を見せてくれました。
そこには、
私が想像していなかった言葉が並んでいました。
精液所見の低下。
精巣の石灰化。
精索静脈瘤の可能性。
そして、一番目に入ったのがこの言葉でした。
自然妊娠を期待するには非常に不良な結果です。
その文章を見た瞬間、
頭がうまく働きませんでした。
自然妊娠を期待するには、非常に不良。
何がどれくらい悪いのか。
どの数値がどういう意味なのか。
精索静脈瘤とは何なのか。
その時の私は、
ほとんど何も分かっていませんでした。
でも、
“良くない結果だった”
ということだけは伝わってきました。
初めて聞いた「精索静脈瘤」
夫は少し黙ったあと、言いました。
「もしかしたら手術せないけんかもしれん」
そして、
「子どもできんかったらごめん」
そう言いました。
その言葉を聞いた時、
夫もかなりショックを受けているんだと分かりました。
まだ何も決まったわけではないのに、
夫はもう自分を責めているように見えました。
私も不安でした。
でも目の前の夫も、
自分の検査結果を見て、
きっと同じくらい混乱していたのだと思います。
夫は続けて、
「精巣の血管にコブがあるんだって」
と説明してくれました。
そこで初めて聞いた病名が、
精索静脈瘤
でした。
正直、その時は
何のことかほとんど分かりませんでした。
でも、
男性側にも不妊につながる可能性があること。
夫の体にも、治療が必要になるかもしれないこと。
そして、妊活は思っていたより簡単ではないかもしれないこと。
その現実だけが、
少しずつ見えてきました。
安心と不安が同時に来た
この日の感情は、
今でもうまく言葉にできません。
性感染症ではなかったことには、
安心しました。
ずっと怖かったことが、
ひとつ違ったと分かって、
本当にほっとしました。
でも同時に、
まったく想像していなかった不安が
目の前に来ました。
男性不妊の可能性。
精索静脈瘤の可能性。
精液検査の結果。
手術の可能性。
私はそれまで、
妊活といえば女性側のことを考えることが多かったです。
排卵日。
生理周期。
おりものの違和感。
自分の体のこと。
でもこの日、初めて思いました。
妊活は、
私だけの体の話じゃないんだ。
そして、
夫も検査結果を受け止めなければいけない側なんだ。
夫に何と言えばいいか分からなかった
夫が、
「子どもできんかったらごめん」
と言った時、
私はすぐにうまい言葉を返せませんでした。
そんなことないよ。
まだ分からないよ。
一緒に考えよう。
そう言いたい気持ちはありました。
でも私自身も動揺していて、
ちゃんと前を向けるほど冷静ではありませんでした。
性感染症じゃなかった安心。
男性不妊かもしれない不安。
夫が傷ついていることへの戸惑い。
これからどうしたらいいのか分からない怖さ。
いろんな感情が、
一気に押し寄せてきました。
それでも、
夫を責めたいとは思いませんでした。
むしろ、
一緒に受け止めなきゃと思いました。
でもその一方で、
心のどこかではまだ、
本当に自然妊娠は難しいのかな。
絶対に無理って決まったわけじゃないよね。
何かの間違いかもしれない。
そう思いたい自分もいました。
この日から、妊活が現実になった
それまでの私は、
避妊をやめたら自然に授かれると思っていました。
もちろん不安はありました。
でも、
不妊という言葉がこんなに早く
自分たちに関係してくるとは、
本当に思っていませんでした。
性感染症の不安から受けた検査で、
思ってもいなかった男性不妊の可能性が分かった。
この日から、
妊活は急に現実味を帯びました。
検査結果を見て、
すぐに前向きになれたわけではありません。
大丈夫だよと笑えるほど、
強くもありませんでした。
でも、ひとつだけ思ったことがあります。
知らないまま進むより、
今知ることができてよかったのかもしれない。
ショックだったけれど、
この結果が、私たちが次の一歩を考える
きっかけになりました。
次のお話
この日、私たちは初めて
「自然妊娠を期待するには非常に不良な結果です」
という言葉を目にしました。
でもその時の私は、
まだその言葉をうまく受け止めることができませんでした。
性感染症ではなかった安心と、
不妊かもしれないという不安。
その両方が同時に来て、
すぐに前を向くことはできませんでした。
次のお話では、
「自然妊娠は難しい」と言われた結果を、
まだ信じたくなかった日のことを書いています。
▶ 第5話|「自然妊娠は難しい」その言葉を、まだ信じたくなかった
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私たちの妊活ストーリーは、
こちらに時系列でまとめています。

