子どもが欲しい気持ちは同じだった|男性不妊で気づいた夫婦の温度差と夫の本音

※この記事は、私たち夫婦の体験談です。
妊活への向き合い方や夫婦の温度差は、家庭によって違うと思います。
ここでは、当時の私たちが感じていたことと、後から夫に聞いた本音をまとめています。

「子どもが欲しい気持ちは、同じだと思っていた」

でも、男性不妊の可能性が分かってから、
私たち夫婦の間には、少しずつ温度差が見えるようになりました。

私は早く動きたい。
早く病院へ行きたい。
早く次のことを考えたい。

でも夫は、いつも通りに見えました。

その姿を見るたびに、私は、

「本当に子ども欲しいと思ってる?」
「なんで私ばっかり焦ってるの?」

と思っていました。

でも後から夫に話を聞くと、
私が想像していたものとは少し違う本音がありました。

この記事では、
男性不妊が分かってから感じた夫婦の温度差と、
後になって知った夫の本音について書きます。

先に結論|子どもが欲しい気持ちは同じ。でも、進むスピードが違っていました

今振り返ると、
私たちはどちらも「子どもが欲しい」と思っていました。

でも、妊活への向き合い方は同じではありませんでした。

当時の私たちの違い

  • 私は早く妊活を進めたいと思っていた
  • 夫はまだ妊活を現実として受け止めきれていなかった
  • 私は結果を見てすぐ焦った
  • 夫は「まだ大丈夫かもしれない」と思っていた
  • 私は行動してほしかった
  • 夫は不安や怖さで動きづらくなっていた

気持ちがなかったわけではありません。

ただ、同じ場所に立っているつもりで、
見ている景色が少し違っていたのだと思います。

私は焦っていた。でも夫は同じスピードではなかった

私は昔から、

「30歳までには1人目が欲しい」

と思っていました。

将来的には、子どもは2人くらいいたらいいな。
そんな家族像を、ずっとどこかで思い描いていました。

だから結婚した時、私の中では自然と、

「次は妊活だな」

という気持ちになっていました。

でも夫に聞くと、
付き合っていた頃は、子どものことをそこまで具体的には考えていなかったそうです。

子どもが欲しくなかったわけではありません。

ただ、

「子どもは1人か2人くらいかな」

というくらいで、
私ほどはっきりしたイメージは持っていなかったと話していました。

この話を聞いて、私は、

「あぁ、スタートラインが違ったんだな」

と思いました。

私はずっと先の家族のことを考えていた。
でも夫は、まず目の前の結婚生活を大切に考えていた。

どちらが悪いわけでもありません。

ただ、同じ方向を向いているつもりで、
進むスピードが違っていました。

男性不妊が分かってから、私は前のめりになっていた

夫の男性ブライダルチェックの結果には、
男性不妊外来の受診と再検査をすすめる内容が書かれていました。

その結果を見た時、私はかなり焦りました。

それまで、どこかで、

「自分たちはきっと大丈夫」

と思っていたからです。

まさか不妊という言葉が、
自分たちに関係してくるとは思っていませんでした。

だから私は、すぐに、

「早く病院へ行こう」

と思いました。

もし何か問題があるなら、早く知りたい。
できることがあるなら、早く動きたい。

そんな気持ちでいっぱいでした。

でも後から夫に聞くと、
その時はまだ、私ほど深刻には受け止めていなかったそうです。

「念のためかなと思っていた」
「そんなに悪くないかもしれないと思っていた」

同じ検査結果を見ているのに、
受け止め方はまったく違っていました。

「病院行かなきゃね」がつらかった理由

私は何度も夫に言いました。

「病院行った方がいいんじゃない?」
「そろそろ予約した方がいいんじゃない?」

すると夫は、

「そうやね」
「行かなきゃね」

と答えてくれました。

でも、予約は入りませんでした。

数週間。
数か月。

何も進まないまま時間だけが過ぎていきました。

カレンダーを見るたびに、

「また1か月過ぎた」
「今月も何も進まなかった」

そんな気持ちになっていました。

病院へ行こうと言うたびに、
自分が責めているような気持ちになる。

でも言わなければ何も進まない。

だから、また言う。

その繰り返しでした。

今思い返しても、あの時期は本当にしんどかったです。

私は「行く気がない」と思っていた

この記事を書くために、
夫に改めて当時のことを聞いてみました。

そこで返ってきた言葉に、私は少し驚きました。

「行かなきゃとは思っていた」

私はずっと、

「行く気がないんだ」

と思っていました。

でも夫の中では、そうではなかったようです。

ただ、予約を後回しにしていた。
時間が経つにつれて、気持ちが薄れていった。

そして、病院へ行ったら、
本当に何か見つかるかもしれない。

そんな怖さも少しあったと話していました。

私には、何もしないように見えていた。

でも夫の中には、
不安や戸惑いがあったのかもしれません。

もちろん、だから全部仕方なかったとは思っていません。

当時の私は本当に苦しかったし、
何度も同じことで喧嘩をしました。

それでも今振り返ると、
私が想像していた理由とは少し違っていたのだと思います。

温度差を感じていたのは、私だけではなかった

私はずっと、

「私だけが頑張っている」

と思っていました。

でも夫も、温度差は感じていたそうです。

夫は、

「妻の方が妊活に対して敏感なんだと思っていた」

と話していました。

私は妊活のことばかり考えていました。

調べて、不安になって、また調べて。

でも夫は、仕事や趣味、自分の時間も大切にしていました。

その姿を見て、イライラすることもありました。

けれど夫からすると、
それはいつも通りの日常でもありました。

お互いに相手を理解できないまま、

「なんで分かってくれないの?」

と思っていたのかもしれません。

喧嘩の中で、夫も少しずつ現実を受け止めていた

妊活中、同じようなことで何度も喧嘩をしました。

私は、

「どうして行動してくれないの?」

という気持ちをぶつけました。

夫に当時のことを聞くと、最初は、

「正直、めんどくさいと思った」

と返ってきました。

正直すぎて、少し笑ってしまいました。

でも、そのあとに続いた言葉が印象に残っています。

「何回か同じ話をするうちに、本当に行かなきゃいけないんだと思うようになった」

私は、

「何度言っても伝わらない」

と思っていました。

でも夫の中では、
少しずつ現実と向き合うきっかけになっていたようです。

夫はさらに、

「行かなきゃとは思っていたけど、自分ではなかなか動けなかった」

とも話していました。

私は、夫に自分で予約して、自分で動いてほしかった。

でも夫は、
期待されていることがプレッシャーになっていた部分もあったそうです。

私は行動を求めていた。
夫はプレッシャーを感じていた。

ここにも、すれ違いがありました。

「結婚しない方がよかったのかもしれない」と思った夫の罪悪感

精液検査の結果には、

「自然妊娠を期待するには非常に不良な結果です」

という内容が書かれていました。

さらに、精索静脈瘤の可能性も分かりました。

私は結果を見た時、
ショックと不安で頭がいっぱいになりました。

でも夫も、別の形で大きな不安を抱えていました。

夫は後から、こんなことを話してくれました。

「自分が原因かもしれないと思った時は、結婚しない方がよかったのかもしれないと思った」

最初に聞いた時は、驚きました。

でも詳しく聞くと、
私との結婚を後悔していたわけではありませんでした。

私が昔から子どもを望んでいることを知っていたからこそ、

「その願いを叶えてあげられないかもしれない」

そう思ったそうです。

私は、夫に検査や手術を受けさせてしまうような申し訳なさを感じていました。

でも夫もまた、
子どもを望んでいる私に申し訳ない、という気持ちを抱えていました。

お互い相手のことを考えていたのに、
その気持ちをうまく言葉にできていませんでした。

妊活前に話しておけばよかったこと

夫に、

「妊活前に話しておけばよかったことは?」

と聞いたことがあります。

その時、夫はこう答えました。

「自分はそこまで急いでいなかったのに、同じ気持ちみたいに見せてしまった」

私はずっと、
夫も私と同じペースで妊活を考えていると思っていました。

でも実際は違いました。

そして夫も、その違いを言葉にできていませんでした。

だから温度差が生まれてしまったのだと思います。

今振り返ると、
私は「早く妊活を進めたい人」。

夫は「まず結婚生活を大切にしたい人」。

子どもが欲しい気持ちは同じだったのに、
進むスピードが違っていました。

妊活前に話しておけばよかったのは、
「子どもが欲しいかどうか」だけではありませんでした。

どれくらい急いでいるのか。
病院にはいつ行くのか。
思うようにいかなかった時、どうするのか。

そういう具体的な向き合い方だったのだと思います。

夫婦の温度差は、気持ちがないからとは限らない

当時の私は、夫に対して、

「本当に子ども欲しいと思ってる?」
「なんで私ばっかり?」

と思っていました。

でも今は、少し違う見方をしています。

夫は、子どもが欲しくなかったわけではありません。

ただ、妊活が急に現実になって、
不安や怖さ、罪悪感をどう受け止めていいか分からなかったのだと思います。

もちろん、私が苦しかったことも本当です。

でも、夫にも夫なりの苦しさがありました。

妊活の温度差は、
気持ちがないから生まれるとは限らない。

知らないこと。
怖いこと。
受け止めきれないこと。

そういうものが、行動を止めてしまうこともあるのだと感じました。

まとめ|同じ気持ちでも、同じスピードでは進めなかった

私たちは、

「子どもが欲しいね」

という話はしていました。

でも、妊活をどう進めるのか。
どれくらい急いでいるのか。
病院はいつ行くのか。
もし思うようにいかなかったらどうするのか。

そういったことは、ほとんど話せていませんでした。

今思うのは、
妊活前に話し合っておけばよかったのは、
「子どもが欲しいかどうか」だけではなかったということです。

大切だったのは、

「妊活とどう向き合っていくか」

でした。

この記事のまとめ

  • 子どもが欲しい気持ちは同じでも、妊活への向き合い方は違っていた
  • 私は早く進めたい気持ちが強かった
  • 夫は妊活を現実として受け止めるまでに時間がかかっていた
  • 行動しないように見えても、夫の中には不安や怖さがあった
  • 夫は「自分が原因かもしれない」という罪悪感も抱えていた
  • 妊活前に、気持ちだけでなく進め方まで話しておけばよかった
  • 温度差がある時こそ、お互いの本音を知ることが大切だと感じた

あの頃の私は、

「なんで分かってくれないの?」

と思っていました。

でも今は、
夫も夫なりに不安や怖さを抱えながら、
向き合おうとしていたことが分かります。

妊活は、夫婦でまったく同じ気持ちになることではなく、
お互いがどんな気持ちでいるのかを知ろうとすることなのかもしれません。

この経験が、
誰かの夫婦の会話のきっかけになれば嬉しいです。

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